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5月10日(金)の夜です。5月8日(水)に決算発表をしたトヨタ自動車の決算内容と今期の見通しについてまとめました。株価は本日-103円の3,425円です。決算後続落しています。
投資は自己責任でお願いします。
Photo:TOYOTA
トヨタ自動車とは?
トヨタは愛知県豊田市に本社を置く、世界トップクラスの自動車メーカーです。トヨタ車の海外販売台数は85%以上で、日本を代表するグローバル企業。円安の恩恵をうけやすい企業でもあります。
特にハイブリッド車の販売が好調で、販売台数1030万台のうちハイブリッド車が355万台と3割以上を占めます。
自働化とジャストインタイムを基本理念とする「トヨタ生産方式」は有名です。
ニンベンのついた自働化 人を機械の番人にしない ジャスト・イン・タイム方式 必要なものを、必要な時に、必要なだけつくる
トヨタ自動車の業績
トヨタ自動車の2024年3月期の決算がこちらです。
実績 | 前期比 | |
売上高 | 45兆 | +7兆 |
営業利益 | 5.3兆 | +2.6兆 |
純利益 | 4.9兆 | +2.4兆 |
増収増益となり、営業利益はなんと5.3兆円。前期比が+2.6兆となっているのですが、その内訳はこちら。
①営業面の努力 +2兆 ②為替変動 +6,850億
生産台数は997万台、販売台数は1,030万台です。
トヨタの配当と株主還元
配当は 中間30円+期末45円=年間75円です。配当利回りは約2.1%
利回りは決して高くはないですが、国内首位企業の安定感はありますね。
また、自己株式の取得で発行済株式の3%にあたる最大1兆円の枠を設定。これは直近5年間の実績と比較すると、4倍〜5倍程度になります。加えて、9日付けで自己株5億2000万株を消却しています。
2025年3月期の見通し
今期は5.3兆という営業利益をたたき出したトヨタですが、2025年3月期の見通しは控えめです。
2025年3月期の営業利益見通し 4兆3,000億円
えっ5兆円のトヨタさんがなんで控えめなの?これが嫌気されたのか株価は下落。わたしも「おおー!」「ええー!」でしたね。
「今期は意思をもって足場固めに必要なお金と時間を使っていく」
というのが佐藤社長の言葉でした。
今後は成長分野への投資や、人的資本などへの投資に2兆円を使っていく方針のようです。この投資による減益予想額は7,000億円。
しかしながら、足場固めの投資をして4兆3,000億円なので、この投資による減益額を除けば5兆円という営業利益見通しになります。高水準の利益確保の見通しであるという見方もできますね。
あと、トヨタといえばブレないマルチパスウェイ戦略。ひとつに絞らず、EV(BEV)・水素・エンジン・SDV(ソフトウェア・ディファインド・ビークル)など複数分野に同時に取り組んでいく。
EV特化のテスラと対照的だったわけですが、結果的にトヨタが世界に認められつつあります。
トヨタ自動車の今期業績予想
今期の業績予想をまとめるとこちらです。
会社予想 | 市場予想 | |
売上高 | 46兆円 | 46兆1,062億円 |
営業利益 | 4兆3,000億円 | 4兆6,780億円 |
純利益 | 3兆5,700億円 | 4兆6,780億円 |
想定為替レート:1ドル=145円 1ユーロ=160円
トヨタ自動車のチャート
トヨタ自動車のチャートはどうなんでしょう?
5月10(金)の引け時点の株価は3,425円です。3月27日につけた年初来高値の3,891円からちょうど12%下落しています。75MAも下回りました。

今期の見通しが控え目だったので嫌気されているのでしょうか。ほかのデータもみてみましょう。
PER | PBR | 信用倍率 |
10.14 | 1.45 | 7.28 |
PBRは1.45倍。最近は2倍を超えてましたが、歴史的にはまだ高いです。(8年ほど1倍前後だった)
信用倍率も高い。
日足は下落トレンド中ですが、チャネル下限でサポートされているので、短期的に反発を狙えるのかな?と思います。チャネルのサポートを下回るとさらに下目線ですね。
いずれにせよ、トヨタ自動車のものづくりと販売網の強さは圧倒的な競合優位性があるはずなので、そこも考慮して下がったところで買っていきたい銘柄ではあります。
昔クラウンを買って、乗り心地に感動した思い出があります。ランクルは四角いやつが好きです。ジャスト・イン・タイム方式を取り入れたいのですが、製造業じゃないからどうしていいかわかりません。
以上です。
来週CPI 〜!
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