↓最新の日経平均株価分析はこちらです
11/21の日経平均株価は-326.17円(-0.85%) の38,026.17円と続落。ロシア地政学リスクへの警戒もあり、エヌビディアは好決算でしたが11-1月の見通しが過剰な市場期待に届かずネガティブに反応しています。
相場環境把握
相場環境把握です。重要だと思われるものは簡素化して残します。
ロシア核兵器使用の可能性
17日、バイデン米大統領はウクライナに米国製兵器によるロシア領内攻撃を容認。19日、ロシアは核兵器の使用基準を緩和、西側ミサイルで領土を攻撃されたら核兵器を使用するとけん制。同日、ウクライナは米国製長距離ミサイル「ATACMS(アタクムス)」でロシア本土を攻撃。イギリス製の長距離ミサイルでも攻撃。
21日、ウクライナはロシアが大陸間弾道ミサイル(ICBM)を使用したと報告。第3次世界大戦リスクは高まっています
エヌビディア決算
21日6時(日本時間)の半導体大手エヌビディアの8-10月期(第3四半期)決算は売上高が大幅に増加、利益も倍増(94%)、11-1月期の売上高は約375億ドルの見込みでした。決算はアナリスト予想を上回りましたが、11-1月期の売上高見通しが市場の高い期待(最大410億ドル)に届かなかったということでネガティブに受け止められているようです。
年初の株価は48ドルで、現在株価は145ドルなのでほぼ3倍の上昇です。
円高が加速
15日からドルは下落傾向で、ロシア・ウクライナの地政学リスクをうけ、一時153円前半まで下落。その後の巻き戻しで155円台後半まで上昇。155円で揉み合いです。155円前後の円安が続くのであれば海外からの買いが入りそうです。
日銀は12月に利上げする?
日銀の利上げに対する基本姿勢は「金融資本市場が不安定な中で利上げをすることはないが、経済・物価が日銀の見通しに沿って推移すれば利上げを進める」です。
18日の植田総裁の会見では12月会合での利上げを強く示唆する発言はなく、今後のデータ次第とのこと。21日には「現時点で会合の結果を予測するのは不可能だ」と発言。会合までには時間があるので、利用可能なデータで判断するということです。
現在、日銀の現在の無担保コール翌日物レートは0.25%です。日銀が利上げするなら日本株は買われませんね。
米国12月利下げはあるのか?
米国は9月のFOMCで0.5bpの大幅利下げをして、11月のFOMCで0.25bpの利下げをしました。13日発表の米CPIはすべて予想と一致でしたが前年比が前年比2.6%上昇で前月の2.4%からは加速。14日深夜のパウエル発言は「利下げは慎重にしていく」という内容。12月には0.25bpの利下げが見込まれています。
現在の米政策金利は4.5%-4.75%です。
米国大統領選挙
米国大統領選選挙はトランプ氏の大勝利。上院の過半数が共和党、下院でも過半数をとりました。つまり大統領・上院・下院の3つが共和党というオールレッドとなり「関税引き上げ」などトランプ氏の政策が通りやすくなります。となるとインフレ警戒が強まり、円安ドル高になることが予測されます。
一方、米国財政の面から見ると全く逆の見方もできます。
トランプ氏の政策が通りやすい→米国の財政が悪化する→米国債への信用が低下する→金利が上がる→米国株も日本株も下がる。ドルは金利が上がっているのに売られる。つまり円高ドル安になる。という可能性もあると思います。
トランプ氏の政策 |
・輸入品に一律20%の関税・中国は最大60% |
・法人税引き下げ(15%) |
・不法移民排除 |
・石油・天然ガスの掘削拡大 |
・防衛費増額要求(日本GDP比2%超・台湾5%) |
・トランプ氏はドル安論者だが、関税をあげればドル高になりそう |
中東情勢
7日、イスラエルのネタニヤフ首相はトランプ氏と電話会談し「イランの脅威」について協議。協力することで一致したとのこと。親イスラエルのトランプ大統領は早期の戦闘終結のために協力し、イスラエルがより強硬になるという見方もあります。また、18日イスラエルは10月にイランの核関連施設の一部を攻撃していたことを明らかにしました。
日経平均株価のチャート分析
日経平均株価
38026円
日経平均/日足チャート

日経平均株価の日足チャートです。株価は200MAを下回り、25MAが逆スマイルカーブしているので上値が抑えられやすい形。5MAも連続でデッドクロスしています。ですが8/5の暴落から日足で73本目なので下向きであった75MA(緑)が今後上向いてくると思われます。つまり12月にかけて株価をサポートしてくれるはずです。ネガティブ材料はVIX(恐怖指数)のMACDがゴールデンクロスしそうなことです。(ゴールデンクロスすると、日経平均が下落するサインとなる)

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日経平均株価のPER
日経平均株価の最新のPER・EPSも毎日確認。PER15倍程度の適正株価が続いています。
日付 | 日経平均株価 | PER | EPS |
11/20 | 38,352.34 | 15.63 | 2,453.76 |
11/19 | 38,414.43 | 15.78 | 2,434.37 |
11/18 | 38,220.85 | 15.68 | 2,437.55 |
11/15 | 38,642.91 | 15.82 | 2,442.66 |
11/14 | 38,535.70 | 15.89 | 2,425.15 |
11/13 | 38,721.66 | 15.93 | 2,430.74 |
11/12 | 39,376.09 | 16.19 | 2,432.12 |
11/11 | 39,533.32 | 16.19 | 2,441.84 |
11/8 | 39,533.32 | 16.22 | 2,435.29 |
11/7 | 39,381.41 | 16.08 | 2,449.09 |
11/6 | 39,480.67 | 15.91 | 2,481.50 |
11/5 | 38,474.90 | 15.58 | 2,469.51 |
11/1 | 38,053.67 | 15.48 | 2,458.25 |
日経平均のPERは歴史的に、11倍〜16倍のレンジで推移しています。
日経平均株価の信用残高
日経平均株価の最新の信用残高も確認。信用倍率は6.66倍と少し下がりましたがまだ高いですね。
日付 | 売り残金額 | 買い残金額 | 信用倍率 |
11/8 | 5980億 | 3兆9830億 | 6.66 |
11/1 | 5260億 | 4兆1500億 | 7.88 |
10/25 | 5920億 | 4兆0960億 | 6.91 |
10/18 | 6170億 | 4兆0650億 | 6.58 |
10/11 | 6260億 | 3兆9600億 | 6.33 |
10/4 | 5716億 | 3兆9300億 | 6.88 |
9/27 | 6330億 | 3兆8110億 | 6.02 |
9/20 | 7270億 | 3兆9800億 | 5.48 |
9/13 | 6270億 | 4兆0850億 | 6.51 |
9/6 | 6080億 | 4兆1000億 | 6.75 |
8/30 | 6260億 | 3兆9800億 | 6.36 |
3倍から5倍程度で推移してきたので6倍、7倍は高いです。
日経平均の売買代金
本日の日経平均の売買代金は3.72兆円です。薄商いが続きます。
11月の重要イベント
11月の主要イベントはこちら
- 01日(金)21:30 🇺🇸雇用統計
- 01日(金)23:00 🇺🇸ISM製造業景気指数
- 05日(火)米大統領選
- 06日(水)00:00 🇺🇸ISM非製造業景気指数
- 06日(水)・07日(木) 🇺🇸FOMC
- 07日(木)22:30 🇺🇸新規失業保険申請件数
- 08日(金) 4:00 🇺🇸FRB政策金利
- 09日(土) 🇺🇸ミシガン大学消費者信頼感指数(速報)
- 13日(水)22:30 🇺🇸CPI(消費者物価指数)
- 14日(木)22:30 🇺🇸PPI(生産者物価指数)
- 15日(金)5:00 🇺🇸パウエルFRB議長発言
- 15日(金)8:50 🇯🇵実質GDP
- 15日(金)22:30 🇺🇸小売売上高
- 15日(金)22:30 🇺🇸ニューヨーク連銀製造業景気指数
- 19日(火)22:30 🇺🇸住宅建築許可件数/住宅着工件数
- 21日(木)6:00 🇺🇸エヌビディア決算
- 21日(木)14:10 🇯🇵植田日銀総裁発言
- 21日(木)22:30 🇺🇸新規失業保険申請件数
- 21日(木)22:30 🇺🇸フィラデルフィア連銀景況指数
- 23日(土)ー 🇺🇸ミシガン大学消費者信頼感指数
※日時は日本時間を記載しています(アメリカとの時差14時間くらい)
以上です。
ローソク足パターン↓
CPI↓
FOMC↓
雇用統計↓
ADP雇用者数↓
PCEデフレータ↓
ISM(非)製造業景気指数↓
JOLTS求人件数↓
小売売上高↓
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