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2025年のFOMCの日程・政策発表の日本時間・その他FOMCに関する情報をまとめています。
- FOMCはいつ行われるの?
- FOMCの年間スケジュールを把握したい
- FOMCの政策発表は日本時間では何時なんだ?
- 米国の政策金利の見通しを知りたい
という方は参考にしてください。
2025/01/29にFRBは金利据え置きを決定。最新のFFレートは4.25-4.5%、インフレを示すPCE(前年比 )は11月の2.4%、失業率は11月の4.2%です。パウエル議長によると、米国の経済は強さを維持しているため、FOMCは利下げを急がず、連続利下げは停止すると発表。
FOMCの日程 2025年
FOMCは年に8回、各月2日にわたって開催され、2日目には政策発表があります。また、会議3週間後には議事録の発表もあります。
2025年3月のFOMCの開催は3月18日(火)〜 19日(水)となり、政策発表は日本時間で3月20日(木)の早朝4時です。その後、パウエル議長による記者会見があります。
開催月 | 開催日 | 備考 |
1月 | ||
3月 | 3月18日 (火)〜 19日(水) | 四半期経済見通し(SEP)FF金利予測公表 |
5月 | 5月6日 (火) 〜 5月7日(水) | |
6月 | 6月17日(火) 〜 18日(水) | 四半期経済見通し(SEP)FF金利予測公表 |
7月 | 7月29日 (火)〜 30日(水) | |
9月 | 9月16日 (火)〜 17日(水) | 四半期経済見通し(SEP)FF金利予測公表 |
10月 | 10月28日(水)〜 29日(木) | |
12月 | 12月9日 (火)〜 10日(水) | 四半期経済見通し(SEP)FF金利予測公表 |
FOMCの政策発表はアメリカ東部時間で14時に行われます。日本(東京)はアメリカ(東部)より14時間進んでいるため、日本時間は米国夏時間で午前3時、米国冬時間で午前4時になります。
FOMCとは?
FOMC「Federal Open Market Committee」は米国連邦公開市場委員会のことです。
FOMCは米国の金融政策を決定する会合で、米国の景気・インフレが過熱すれば金融政策を引き締め(利上げ)をし、景気が後退したり、インフレが落ち着けば金融政策を緩和(利下げ)をします。
金融超大国である米国FOMCの影響は絶大で、投資家からは超重要経済イベントとして認識されています。(FOMCの結果で米国主要指数の株価は数%動き、為替は何円も動きます)
FFレートとは?
FFレート( Federal Funds Rate)連邦準備銀行(FRB)に預け入れる無利息の準備金(フェデラル・ファンド)が不足した銀行が、他の銀行に無担保で資金を借りるときに適用される金利のことです。
基本的にFFレートが上がれば株安材料になり、下がれば株高材料になります。
最新のFFレートは4.5-4.5%です
タカ派・ハト派とは?

政策金利の引き上げに積極的な人を「タカ派」慎重な姿勢の人を「ハト派」と呼びます。
「〇〇の発言はタカ的で、米の主要3指数は下落」などと報道されるのは「利上げ観測が高まったから株安になりました」という意味です。
例をあげると、2024年12月のFOMC後にパウエル議長が「利下げにはインフレ進展のデータが必要」と発言しましたが、「利下げにはハードルがある」ということなのでタカ的です。
そのため、利下げ期待で上昇していた米国株は下落しました。特に資金調達をしてビジネスを行うハイテク株は影響をうけやすいです。
FOMCの構成メンバー

FOMCはFRBの理事7名とニューヨーク連邦準備銀行総裁1名、および残りの11地区の連邦準備銀行総裁4名の合計12名で構成され、それぞれが政策決定の投票権をもっています。
FRB「The Federal Reserve Board」=米国の中央銀行
連邦準備銀行は12地区あるのですが、ニューヨークの総裁は特別で交代制ではありません。
ドットプロットとは?
FOMCの年8回の会合のうち4回(3月、6月、9月、12月)は参加メンバーによる今後数年間の経済の見通し(経済成長率・物価・失業率・政策金利水準)が発表されます。
政策金利の見通しには「ドット・プロット」というグラフが用いられます。ドット・プロットは「前回から金利の見通しがどう変化したのか?」を知る手掛かりになるので注目が集まります。
ドット・プロット=見通しをドットの形でグラフに示したもの
以下は最新2024/12/18に発表されたドットプロットです。

【前提として、金利の刻みは0.25%です】ドットプロットを見ると、2025年末におけるFFレート中央値は3.9%です。2024年12月のFFレートが4.5%なので、「0.5%下げるなら来年はあと2回の利下げだな」という予測を立てることができます。ちなみに9月のFOMCの時点では2025年のFFレート中央値は3.4%だったので、4回利下げが期待されていました。つまり、2025年の利下げ観測は4回から2回に後退したということです。=これは「タカ的」なので株は下がります。
FOMC後の政策発表は日本時間で何時?
FOMC会合の後には米国の政策金利の発表があります。政策金利はFFレート(フェデラル・ファンド金利)で、0.25%のレンジで目標が示されます。政策金利の発表時間がこちらです。
- 米国夏時間:日本時間午前3時
- 米国冬時間:日本時間午前4時
🇺🇸米国夏時間は、3月第2日曜日から11月第1日曜日まで
年8回の会合後には総裁の会見も行われます。記者会見の時間は明確でありませんが、政策金利の発表のあとになります。
最新FOMC声明文
2025年1月19日午後2時(米東部標準時)に発表されたFOMC声明文がこちらです。参考までに。
最近の指標は、経済活動が引き続き堅調なペースで拡大していることを示唆している。失業率はここ数カ月、低水準で安定しており、労働市場の状況は引き続き堅調である。インフレ率はやや高い水準にとどまっている。
委員会は長期的に雇用の最大化と2%のインフレ率の達成を目指しています。委員会は雇用とインフレの目標達成に対するリスクはほぼ均衡していると判断しています。経済見通しは不透明であり、委員会は二重の使命の両側に対するリスクに注意を払っています。
委員会は目標達成のため、フェデラルファンド金利の目標レンジを4.5~4.5%に維持することを決定した。フェデラルファンド金利の目標レンジに対する追加調整の範囲と時期を検討するにあたり、委員会は今後入手するデータ、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する。委員会は引き続き、国債、政府機関債、政府機関住宅ローン担保証券の保有を減らす。委員会は最大雇用の実現とインフレ率を2%目標に戻すことに強くコミットしている。
金融政策の適切な姿勢を評価するにあたり、委員会は、経済見通しに対する入ってくる情報の影響を引き続き監視する。委員会は、委員会の目標達成を妨げるリスクが生じた場合には、適宜金融政策の姿勢を調整する用意がある。委員会の評価は、労働市場の状況、インフレ圧力とインフレ期待、金融および国際情勢に関するデータを含む幅広い情報を考慮に入れる。
金融政策措置に賛成票を投じたのは、ジェローム・H・パウエル議長、ジョン・C・ウィリアムズ副議長、マイケル・S・バー、ミシェル・W・ボウマン、スーザン・M・コリンズ、リサ・D・クック、オースタン・D・グールズビー、フィリップ・N・ジェファーソン、アドリアナ・D・クグラー、アルベルト・G・ムサレム、ジェフリー・R・シュミット、クリストファー・J・ウォーラーの各氏である。
FFレートの予測中央値(最新)
FFレートの12月時点での予測値と、前回9月のFOMC時点での予測値です。
2024 | 2025 | 2026 | 2027 | |
12月の予測 | 4.4% | 3.9% | 3.4% | 3.1% |
9月の予測 | 4.4% | 3.4% | 2.9% | 2.9% |
2024年12月になり、タカ的(利上げに積極的なこと)になっているのがわかります。米国の金利は高止まりする→株安・ドル高になるということです。
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