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日銀の植田総裁から「年末から来年にかけて一段とチャレンジングな状況になる」との発言があったが、マイナス金利解除のことを示していたわけではないようだ
日銀のマイナス金利解除はいつされるのか?どんな条件が必要なのか?日銀のマイナス金利解除のロードマップについてまとめる
マイナス金利解除はいつになる?
結論、来年のデータがまだないのでわからないが、2024年4月の可能性が半分くらい。7月あたりの可能性もあると思われる。いまのところ4月という予想が多い
マイナス金利解除に必要な条件は?
マイナス金利解除の条件ははっきりしている
2%物価目標の実現が見通せる状況になること
日本のインフレ状況
日本の現状を把握する
- 日本経済は緩やかに回復している
- 経済と物価はまだ不確実性が高い
- 物価上昇の主因がコストプッシュ(コストプッシュインフレ)
- 物価上昇と賃金上昇の好循環が必要(ディマンドプルインフレ)
まとめると、経済と物価上昇の好循環がまだ確認できていない。「ディマンドプル」の状態が確認できていない
コストプッシュ・ディマンドプルインフレの違い
コストプッシュインフレ(生産者のコスト高)
- 海外資源高、人件費高騰
- 輸入価格上昇
- インフレ
つまり、資源など生産者側の費用が上昇しているからインフレになる。これは理想ではない
ディマンドプルインフレ(需要が牽引)
- 賃金上昇
- 需要増大
- インフレ(需要が牽引)
賃金が上昇し、需要が増大する→需要増によりインフレになる。これが利上げの判断に必要である
来年の春季労使交渉の結果を見る
12月19日の植田総裁の会見では「賃金上昇を確認する」という文言を多用していた。なので、来年の春季労使交渉の結果は重要である。(春闘は2024年2月から3月末まで動く)その後、賃金上昇が物価に反映されていることを確認する
今年並みか、それ以上の賃上げが求められる。3月以降に、賃金の上昇がサービス価格を押し上げているかを確認するはず
日銀はきっと準備をしている
日本は長らくマイナス金利であった。マイナス金利解除後は消費などに大きな影響がでると思われる。だから日銀はマイナス金利解除のための準備をして混乱を防ごうとするはず。
日銀の金融政策決定会合の議事要旨(2023.11.6)にはこのような記載がある
- 来年の賃上げは今年を上回る可能性が高い
- 2%の物価安定の目標の実現は視野に入ってきた
- 金融緩和から少しずつ調整していくことが必要
- 金利の存在する世界への準備が必要
「政策委員会 金融政策決定会合 議事要旨」はこちらからダウンロードできます
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/minu_2023/g230922.pdf
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